エンタテインメントコンピューティング研究会とは
目的
エンタテインメントは私達の日常生活を豊かにするために重要な役割を果たしているとともに、日本を代表する産業の一つとして経済的にも大きな影響力を持っています。従来の工学分野ではおもに生活を便利にするための研究が行われてきましたが、今後は精神的な豊かさとは何か、またそのために情報技術がどのように貢献できるのかについて提案を行っていくことが重要となります。
このような背景から、1998年から2年間、情報処理学会エンタテインメントコンピューティング研究グループとして活動を行い、エンタテインメントコンピューティングの研究の枠組みや、エンタテインメント業界との産学連携の可能性について議論いたしました。この活動が発展して、2002年に情報処理学会とIFIPの共催で、世界初のエンタテインメントコンピューティング国際会議(IWEC2002)を開催しました。
IWEC2002では、米国、ヨーロッパ、アジアの11カ国から、ストーリーテリング、エンタテインメントロボット、バーチャルリアリティ、ミュージックエンタテインメントなどに関する65件の論文発表があり、約150人が参加しました。これらの論文はKluwerからEntertainment Computing: Technologies and Applicationsとして出版されています。
また、IFIPでのEntertainment Computing Technical Committeeの設立を目指して、現在、Entertainment Computing Special Group(SG16)の活動がわが国のリーダシップの下に行われていますが、今後の連携のために、対応する研究会が情報処理学会の中にあることが強く期待されています。
そのIWEC後国内のワークショップ開催の強い要望を受けて、情報処理学会の主催でエンタテインメントコンピューティング2003ワークショップを開催し、約150名の参加者とともに、各種報道メディアによって取り上げられるなど大きな反響を呼びました。更に、情報処理学会誌(Vol.44, No.8)においてエンタテインメントコンピューティング特集が組まれました。2004年のワークショップでも30件以上の論文発表があり、継続的に参加者を集めています。
また、これらのエンタテインメントの研究の盛り上がりによって、ACM Computers inEntertainment誌や、ACM Advances in Computer Entertainment Conference 2004も開催されています。このように、情報処理学会が世界に先駆けて提案してきたエンタテインメントコンピューティングの研究を集約化して、更に深化させるために、エンタテインメントコンピューティング研究会を設立いたします。
主な研究分野
新しいエンタテインメントを実現するための情報技術の研究と、エンタテインメント性およびエンタテインメント化の研究を行う。
- エンタテインメントの研究
- デジタルストーリーテリング
- エンタテインメントロボット
- ビデオゲーム技術
- エンタテインメント性の研究
- エンタテインメントと脳科学
- エンタテインメントと心理学
- エンタテインメントと社会学
- エンタテインメント化の研究
- エンタテインメント経済
- エデュテインメント
- エクサテイメント
- コンピュータボード/カードゲーム
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